こんにちは!
デザイン業界歴20年!ブランディングからデザインコンサル、プロモーションの実制作まで幅広く手がける、有限会社TTDESIGNアートディレクターのTです。
今回は【企業に刺さる、グラフィックデザイナーのためのポートフォリオの作り方!】を、採用担当目線でご紹介したいと思います。
目次
ポートフォリオは職務経歴書と並んで、応募者が自身に何ができるのかを企業にアピールするための自己表現ツールです。グラフィックデザイナーの転職では非常に重要なツールになりますので、企業によっては面接の前の書類審査で提出を求められます。
採用担当者はポートフォリオを見て応募者の力量を判断しますので、ポートフォリオの出来次第では1次面接にさえたどり着けない事もあります。
そんな人生を左右しかねないポートフォリオの一体どこを企業は重要視しているのでしょう。
企業がポートフォリオから読み取る事はズバリ3つ。
どんなデザイン表現が得意なのか、そしてどんなデザインをしたいのか。それらが自社の仕事とマッチするのかを確認します。
自身の事を全く知らない相手に、自身の事を短い時間で伝える為には、相手の立場にたって情報の整理を行い、紙面の構成を考える必要があります。グラフィックデザイナーの大切な役目である『伝える』ための能力を確認します。
応募者が志望企業の事をどれだけ把握して応募しているのかは、入社後のミスマッチを防ぐためにも企業側がとても重要視する部分です。さらに、志望企業でどんな事に挑戦していきたいかなど、入社後のビジョンが語れることも重要です。
採用担当者は、以上の3つを中心に応募者の情報をポートフォリオから読み取ります。
得意なデザインの方向性とクオリティ』は皆さん想像がついた事だと思うのですが、『2.情報を整理して伝える能力』と『3.自己表現力と積極性』については意識してポートフォリオを作成している方は結構少ないなぁと感じます。
『2.情報を整理して伝える能力』はクライアントと、クライアントがターゲットとするユーザーの橋渡しをする役目を広告デザイナーは担っていますので、とても重要な能力です。
『3.自己表現力と積極性』はデザイン制作会社と一口に言っても、会社の特徴や業務内容にはかなり違いがあるので、入社後のミスマッチを防ぐ為にも希望企業の事をきちんと把握して、自身が希望企業でやりたい事ができそうなのか、どんな事に挑戦していきたいかを明確にしておく事が大切です。
ここまでで、ポートフォリオの重要性についてはご理解いただけたでしょうか?
それでは次に、具体的にどんなポートフォリオを作成すればいいのか、実例を交えてご紹介します。
制作物の画像とごく簡単なスペックだけが並んでいるだけでは、デザインのクオリティはかろうじて読み取れますが、情報量が乏しく判断基準に困ります。
これではデザイナーとしての人物像が全く見えません。また、紙面にテイストの違ういろいろな作品を並べてしまうと、ごちゃごちゃとしてせっかくのデザインが雑多なものに見えてしまいます。
誰が何の為に制作したものなのか、ターゲットは誰か、自身はどう考えて、関わった部分はどこなのか、制作時期・製作期間など、プロセスや背景の説明が乏しいと、具体的なスキルや人となりが見えません。
例えばポスター1つにしても、クライアントから支給されたビジュアルに文字情報を載せる作業をしただけなのか、ビジュアルの提案から撮影ディレクション、デザインまで手がけたのかで、デザイナーとしてのスキルは雲泥の差です。
自分のことを全く知らない相手に自身を知ってもらいたいと考えた時、相手に歩み寄ってもらう事を前提で、「知りたいと思えば聞くだろう」と考えているのはとても不親切です。これでは自身を知ってもらいたいという気持ちは相手に届きません。
【良い】ポートフォリオを作るために注意する事は5つ!
以上の事に注意しながら、次のSTEP1からSTEP5の手順でポートフォリオを作ってみましょう。
経歴・実績・受賞歴・経験ポジション・使用できるソフト、デザイナーとしてのこだわりなど1ページほどでまとめます。
1ページまたは1見開きに1作品を掲載し、作品ごとに説明文を入れます。
これから目指していきたいポジションや、挑戦してみたい仕事、希望企業に入社してからどんな事をしてみたいかなど目指す将来像を1ページほどでまとめます。
その際、希望企業に合わせて内容をアレンジする事が大切です。
多すぎるページ数は見るだけで大変な時間がかかり面接官の負担になることもあります。15~25ページほどで構成することが望ましいでしょう。
掲載作品を選ぶ基準は、自信作・やっていきたい仕事に近い内容をメインに、作風の幅広さをアピールできるよう様々な作品をチョイスしましょう。同じような作風ばかりをチョイスすると、デザインの幅が狭いと判断されかねません。
おしゃれでかっこいい物を作る事だけがデザイナーに求められる事ではありません。誠実で清潔感のあるデザインやポップで賑やかなデザインなど、クライアントが求めるテイストに幅広く対応できるデザイナーは企業にとってとても魅力的です。
また、希望企業のカラーや作風、求める人材にあわせて作品の入れ替えをすることが大切です。希望企業とマッチしそうな作品は前半ページに配置してエンゲージの高さをアピールします。
企業によっては1次面接の前に書類審査で合否を決定する場合があります。その際、PDFやWEBサイトでのポートフォリオ提出を求められる事がありますので、データでの準備をしておくとスムーズです。
書類審査の場合は、ポートフォリオに対して口頭での補足説明が出来ませんので、そのような場合も想定して、簡潔にわかりやすい説明文を掲載しておく事が大切になります。
クリエイターを採用したい企業にとってポートフォリオは、重要な判断基準になります。面接での流暢な受け答え、ビジネスマナー、清潔な身だしなみなどももちろん大切ですが、それよりも、まずはポートフォリオのクオリティ!なのです。
今回の記事を参考に、もう一度ポートフォリオを見直しブラッシュアップしてみてください。自身のスキルや経験、思いが存分に伝わるポートフォリオで、あなたの魅力を企業に売り込み、思い通りの転職を実現しましょう!
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