Webデザイナーが就職や転職活動の際にあらかじめ準備しておきたいのが、ポートフォリオと呼ばれる作品集です。最初の選考段階でポートフォリオの提出が求められ、審査に通過しないと面接にも進めないという場合も多いことから、採用担当者から「この人に会って話を聞いてみたい」と思わせるポートフォリオを作ることが必要です。
Webデザイナーとしてのキャリアを築き上げる第一歩として、採用担当者から評価される魅力的なポートフォリオを作るにはどうしたら良いのでしょうか?。トリクリ塾ではこれから3回にわたり、ポートフォリオ作りで心得るべきポイントについてご紹介していきます。
目次
履歴書の顔写真というのは企業への印象付けにもっとも有効であることは、多くの就職支援事業や学校でも教えられています。
顔写真の器量の良し悪しではなく表情や清潔感が重要です。
学校によっては写真館で写真を撮ってもらい、若干の修正も入れてもらう様に勧めているところさえあります。
ポートフォリオとは、クリエイターにとって顔写真と同じで自分を企業へ印象付ける大きな武器です。あなた自身がどんな制作者で何が得意なのか、プロフィールや強みを採用担当者に知ってもらうのに大切なツールとなるのです。
採用担当者はポートフォリオをもとに、あなたのWebデザイナーとしての技術レベルや経験値だけでなく、表現力の幅広さや志向性、制作に対する取り組み姿勢なども含めて鋭く見極めて、面接に来てもらうか否かを判断します。
ポートフォリオには紙ベースでファイリングされたものと、Web上で見られるポートフォリオサイトがありますが、必ず両方を用意するようにしましょう。紙でファイリングされたポートフォリオは、採用担当者が制作実績やスキルを素早く確認するために必要で、Webで見られるポートフォリオサイトは、動的表現やユーザビリティをアピールすることができます。面接に進んだ際にポートフォリオサイトを用意しておけば、ノートパソコンやタブレットを持参してその場でプレゼンしながらアピールできるのもポートフォリオサイトを作っておくメリットと言えます。
ポートフォリオは単なる作品集ではありません。履歴書や職務経歴書では伝えることのできない部分をアピールするツールです。構成に特に決まりはありませんが、以下の3項目は必ず載せるようにしましょう。
過去に制作したWebサイトを制作実績として記載します。サイト名、クライアント名、制作にかかった時間、制作した時期、URL、制作に使用したツールなどを記載するようにしましょう。ただし守秘義務に抵触する場合は記載せずにおきましょう。
制作実績とは別に自分をアピールできるコンテンツを用意しましょう。例えばコーディングに自信があればソースコードを、デザインが得意であればブランディングサイトを意識したトップページのデザインなどを載せると良いでしょう
履歴書にある自己紹介とは別に自分がどういうスキルの持ち主なのかを記載するようにしましょう。
企業が知りたいのは応募者を採用したときに自社にもたらすメリットです。PhotshopやIllustratorのようなAdobe系ソフト、HTML、CSS、JavaScriptのようなWeb制作に必要なスキルの習熟度を記載しましょう。
もし制作実績が少ない場合は、自分が注力して勉強していことを記載しても良いでしょう。SEOやライティング、JavaScriptのフレームワークであるjQueryやサーバサイド(PHPやRubyなど)の知識があれば、それらももちろん記載するようにしましょう。
また自分の特技や趣味も記載するようにしましょう。採用担当者は応募者がどういう人間であるかを見ています。面接まで進んだときにそれらが話の端緒になることもあるので、なるべく記載するようにしましょう。
さて、次回は採用担当者が最も気にする項目である制作実績について解説します。
ディレクターやクライアントとの…