デザイナー達の「トリクリ塾」 ~トリクリブログ~

2017年4月5日

ゲーム「輝星のリベリオン」が大人気!!株式会社ダンクハーツ様(大阪市西区)

個性あふれるゲーム制作会社を訪問し、会社の裏側からゲームの裏側に至るまで、さまざまな話をおうかがいする『トリクリ塾 ゲーム会社訪問編』。第1回となる今回は、『輝星のリベリオン』が大人気の株式会社ダンクハーツ様を訪問しました。

 

株式会社ダンクハーツ 取締役の大谷さんと、演出セクションチーフの澤木さんにお話を伺いました。

 

役員ではなく9名のミドル層が会社の意思決定を担う

–はじめにダンクハーツの紹介をお願いします。

大谷:ダンクハーツは、もともとWeb制作やモバイルコンテンツ制作の会社として設立されました。設立後に、お客さまからのご要望に応える形でゲーム制作に取り組みはじめたという歴史があります。そのため、お客さまのニーズを大事にしてゲームのプランニングを固めていく、いわゆる「マーケットイン」のスタイルで制作しています。お客さまのニーズに共感しながらゲーム制作を進めていくせいか、スタッフの平均年齢は29歳前後、役職者だけを見ても30歳前後と非常に若い力が活躍する会社となっています。

 

–若手が活躍していると言われるゲーム制作業界の中でも若い方ですね。

大谷:そうですね。さらに、当社は去年から中間管理職にあたる役職者層が積極的に会社を左右する意思決定を行う「ミドルアップダウン」という仕組みを推進しています。社内制度やプロジェクトに関する意思決定などは、このミドル層に決裁権を与えて会社を運営しています。

 

–実際には何人がこのミドル層に当たるのですか?

大谷:今は澤木も含めて9名です。各々が部長やチーフの役職で部下をまとめており、彼らの意思決定を経営層がサポートする形で会社が動いています。この仕組みにしてから、ボトム層の意見を拾いやすくなりました。評価システムも特徴的で、例えば評価は年2回ですが、個別面談は毎月1回やっています。きめ細かい面談が目標の明確化や悩みの解決、会社への貢献ポイントなどをここで明確にしています。

 

–今日は取締役の大谷さんと、演出セクションチーフの澤木さんにお話をうかがっていますが、大谷さんは普段はどんなお仕事をされていますか。

大谷:主に採用などの人事面を統括しています。ただ、採用活動そのものは、先ほどお話しした9人の役職者に進めてもらっているので、私自身は役職者が慣れていない面接やその後のフォローなどをサポートしています。また、採用できた人を各部署の責任者と相談しながら配属を決めるのも私の役割です。

 

–続いて、澤木さんはどんなお仕事をされているんですか。

澤木:3Dチームと演出チームという2つのチームを統括する演出セクションの責任者をやっています。具体的にはセクション全体のスケジュール管理や外注管理、クオリティ管理といった管理業務と、演出制作の作業も行っています。私自身はアニメーションやエフェクトが得意です。あとは、演出セクション全体の採用活動も担当しています。

 

 

–では、御社イチ押しのゲーム『輝星のリベリオン』についてご紹介いただけますか。

ーストラテジーRPGです。英雄達はスワイプ操作で行動を操作でき、個性的な能力やスキルなどを持っています。このゲームには3つのセールスポイントがあります。まずひとつ目は、操作が簡単な点です。そしてふたつ目が、GVG(ギルド間戦闘)やチャットなどを通じて、プレイヤー間のコミュニケーションが活発な点。そして最後、私は演出セクションなので一番注目して欲しいのですが、3Dユニットによる派手なスキル演出です。リリース当初から、多くのユーザー様に高い評価をいただいています。


株式会社ダンクハーツ イチ押しゲーム『輝星のリベリオン』。簡単操作で遊べるストラテジーRPG。

 

–ここを楽しんで欲しいというポイントはありますか。

澤木:やはりスキル演出でしょうか。「スキルがカッコ良かった」とか「エフェクトがキレイ」といったレビューを見ると本当に嬉しくて。作り手冥利に尽きますね。ユニットごとに特別なモーションを持たせるなど、細かい部分のエフェクトまで作り込んでいます。

 

–今後の『輝星のリベリオン』の展開でお話しいただけることがあればぜひ。

澤木:『輝星のリベリオン』は公開してから2年になります。実は、昨年12月に大型アップデートをしたばかり。新機能をフル活用しながら盛り上げていきたいと思っています。

大谷:作っている時は、もちろん長く遊べるゲームをめざして開発するのですが、正直2年も続くとは思っていませんでした。本当に嬉しい誤算です。今後も、いろいろな仕掛けを準備していますので、それらを実行しながら3周年、5周年と長い間遊べるゲームにしていくつもりです。

澤木:開発当初から、自分達にしかできないことをやろうと考えていたし、スキル演出も他にはないものを作ろうと取り組んでいました。その姿勢が、ユーザー様が2年間満足し続けてくださるゲームの誕生につながったと思います。開発期間では経営層の方々と激しい議論になったこともありましたが、とにかく妥協せず作り込んだ作品なので、今後も楽しんでいただければ嬉しいですね。


大ボリュームのシナリオに、澤木さんもイチ押しのド派手なエフェクトや演出が見どころの本格派RPGゲーム

 

 

–続いて、ダンクハーツのゲームクリエイティブチームは、総じてどんな人達が働いているのか、ゲームデザイナーさんの特徴について教えてください。 

澤木:スタッフがみんなゲーム好きのせいか、引き出しが多い。そのせいか、現場スタッフの声が実際のコンテンツや制作物に活かされるケースも多いです。

 

–自社以外のゲームも遊んでおられるのですか?

澤木:むしろ自社ゲーム以外をメインに遊んでいる人の方が多いかも(笑)。もちろん、スマホゲームだけじゃなく、PCゲームが好きな人もいますし、格闘ゲーム好きもいます。中には給料の大半をゲームの課金に使っている人もいますよ(笑)

 

–大谷さんは経営側から見て、ダンクハーツではこんなゲームデザイナーが活躍できるといったものはありますか。

大谷:よく言うのは、当社は詳細な仕様書を元に作っていくよりも、ざっくりしたイメージだけ伝え、あとはスタッフに任せる制作手法が多いんです。それを楽しめるクリエイターは活躍できますね。「詳細な仕様書がないと作れない」と思う人は、ダンクハーツで活躍するのは難しいかもしれません。澤木をはじめ今活躍しているスタッフは、自分で考えて決めて「これが一番いいんです!」と自信を持って出してくれる。ダンクハーツのゲームは、各クリエイターの自信が集まって誕生しています。

澤木:演出面で言うと、デザインなどは制作ソフトもほぼ変わらないせいか、技術的な進化はあまりありません。しかし、演出やエフェクトは一年単位で制作ソフトが変わったりします。技術の進化が激しいので、昔の仕様書通りに作ってもすぐに陳腐化して面白くなくなってしまう。今、自分が「凄い!」と思ったものをすぐに自分のゲーム制作の中で試してみるぐらいのスピード感が必要です。

 

–ざっくりイメージの仕様の隙間を埋めるのは、クリエイター一人ひとりの個性や創造力、クリエイティビティ、コミュニケーション力なのかなと思いますが、ダンクハーツのゲームデザイナーに求められる資質は?

大谷:ダンクハーツのポリシーは「感謝と自律と利他」なんですが、よく社長が言うのは「前後左右のヤツを助けろ」という言葉。ひとりでゲームは作れないのだから、開発中の苦しさをひとりではなく仲間と分かち合おう、そうすればゲームそのものにも深みが生まれるという考えが強いです。

 

–ゲームの開発は苦しいものなんですね。

大谷:手を動かして作っている瞬間は楽しいのですが、ゼロからイチを生み出す瞬間はやはり苦しいですね。しかも、お客さまやプロデューサーのところでフィードバックをもらうと、自分の作りたいように作っただけではダメだ、ということを思い知らされます。その瞬間もかなり苦しい。ダンクハーツは、良いものを追求する中で仕様変更もよく起こります。その時も苦しいでしょう。ただ、周囲の人や仲間とコミュニケーションしつつ、タスクも共有して作りあげることで、苦しさが楽しさややりがいにつながると思っています。

 

–コミュニケーションをしっかりする中で自分の個性を発揮し、自分の作りたいものをある程度明確に持っている人が活躍できそうですね。

大谷:僕は「末っ子最強説」というのを支持していて、面接の時に時々、末っ子かどうか聞きます。末っ子ってわがままでありながら甘え上手だから活躍できる。ただ、リーダーになってくると長男が良いとかになるんですが……。最初のクリエイターのうちは、末っ子が成長できると思います(笑)

 

–「良いか良くないか」の基準は人によって違いますし、難しいですよね。

大谷:ダンクハーツが今のボトムアップの制度を整える時に私が社長に言ったのは、現場の管理職が良いと思うものを信じよう、と。価値観は無数にあるが、一本筋の通った価値観を提供すれば必ずついてきてくれるユーザーはいる、逆に、八方美人なクオリティでは目立たないですし、ユーザーはついてきてくれない、と。結局ユーザーって、僕らが信じたものを良いと思った人しかついてきてくれませんから。

澤木:演出はエンジニアと二人三脚でやる部分が多いので、協調性やコミュニケーション力が大切になると思います。言葉だけじゃなく、「あいつ頑張ってるから助けてあげよう」と思わせるぐらい頑張る姿を見せるのも、ひとつのコミュニケーション力だと思います。

 

ゲーム制作を仕事にするなら「覚悟」と「貢献」が必要

–少しテーマが変わりますが、ゲーム業界で働きたいと思っている学生や社会人が、ゲーム業界に入って活躍するにはどんな準備をしていれば活躍できるのでしょうか。それぞれ経営者の視点、現場の視点で聞かせてください。

大谷:私は「覚悟」だと思います。やりたい職種と、本当にその人が会社に貢献できる職種にズレがあるケースって少なくありません。また、会社の事情もあります。会社は「会社に貢献できる人」を採用します。自分はキャラを描きたいが、会社に貢献できるのは演出の技術を学び磨くことであった時、「覚悟」をもっている人は自分に投資して貢献できる部分を学び磨きます。得手不得手やこれまでの蓄積もあるかと思いますが、時代とともにニーズは変わり続けますから、そのあたりを意識することは大事だと思います。

 

–これまでの経験や学校で学んだことが、一番適正があるとは限らないと。

大谷:そうですね。いくつかの専門学校でお話しする機会があったのですが、皆さんゲーム制作会社に「働く」イメージが希薄なんです。自分の作品を認めてくれる人だけがお客さまであれば良いと思っている人が多い。でもそれでは、企業の中では活躍できないですよね。どんな小さな会社でも、「貢献する」ことを意識しないと活躍できないし、成長できません。

 

–いかがでしょう澤木さん、そのあたりは?

澤木:「好きこそものの上手なれ」という言葉があります。ゲーム制作に対してどれだけ情熱があるかが重要だと思います。大谷から好きなことばかりめざしてもダメという話がありましたが、演出に入ったからといってイラストが描けなくても良い、あるいはイラストの能力が無駄になるわけじゃなくて、演出でもSpineやLive2Dはイラストを用いたアニメーションという感じなので、イラストに関する造形や知識が必要になります。

 

–キャラを描く職種じゃなくても、描く能力を活かせるし活躍できる、と。

澤木:そうですね。私は前職ではイラストレーターとして、アイドル系のイラストを描いていました。ダンクハーツでエフェクトを担当するにあたって、その時磨いたイラストの技術が生きています。キャラを描く仕事じゃないと絵が描けないわけじゃなく、イラストを描けることを武器にして、他の職種で活躍するという発想の転換をしてもらえたらと思います。

 

–新しい技術を身につけることは必要ですよね。

澤木:こういう感覚って、実際に働いてみないと分からないかもしれませんね。私もエフェクトや演出の仕事をする前は「俺はイラストだけで食っていくぞ」と考えていた時期がありました。でも、イラストレーターの中に「絵を描けて動かせる人はほとんどいない」ことに気づいて、前向きに演出を学び始めました。まずは自分が好きなことは横に置いておいて、会社に与えられたことにチャレンジすることで、自分の可能性を広げることも大いにアリだと思います。

 

–可能性は自分が広げることもあるし、会社が広げてくれることもある、と。ダンクハーツは可能性を広げてくれる会社ですか。

澤木:ダンクハーツは大手企業ではないので、否応なく色々なスキルが求められます(笑)。大変かもしれませんが、ゲームに対する情熱があればどんどん可能性を広げられますよ。

 

–読んでいる人の中にはダンクハーツに転職したいと思う人も読んでいるかもしれませんが、澤木さんは転職組ですよね。

澤木:そうですね、2013年に転職して入社し、4年目になります。前職は大手と呼ばれるゲーム制作会社でキャラを描いていましたが、本当に絵だけを描いていました。私はリーダーとしてメイン級のキャライラストを描かせていただく機会も結構ありました。でも、周囲の若手スタッフは、手だけや1週間ずっと指の動きだけを描いている人もいたんです。細分化された完全分業制で、1人あたりの裁量がとても小さかった。加えて、「あなたの代わりはいくらでもいるから」みたいな雰囲気で。私としては、もっと自由な雰囲気の中でゲーム作りをしたいと考えて、ダンクハーツへの転職を決めました。

 

–縁があってダンクハーツに入社されたんですね。

澤木:当時は、ダンクハーツが初めてネイティブタイトルとなる『輝星のリベリオン』の制作に取り組むタイミングだったんです。でも、何も決まってなかった(笑)

大谷:誰もゲーム作りの技術を持っていなくて。ゲーム制作の手順やルールを誰も知らないから、澤木さん調べてお願いしますという感じでしたね(笑)

澤木:Unityなんかの技術も独学で覚えましたからね(笑)。Googleや英語のよくわからない参考文献を見ながらやってました。

 

–それは絵を描いていた頃よりも大変だったのでは?

澤木:大変でしたね。自分で仕様書を作るのですが、それが正しいかどうかを確認できる人が誰もおらず、毎日模索しながらやっていました。でも、それを会社の皆さんが温かい目で見守ってくれたのでやりきれた。本当に感謝しています。

 

 

遊ぶように仕事をしてもらえる会社をめざす

–自分のゲームデザイナーとしての目標みたいなものはありますか?

澤木:実は子どもの頃からの夢があって、ファミ通からインタビュー依頼を受ける形でインタビューに登場したいと思っています。子どもながらに「めっちゃかっこいいな!」と思っていて。くだらないかもしれないけど、これを実現するために色々なことにチャレンジして、会社とともに成長していきたい。いつかはゲームプロデューサーとしてゲームを作りたいですね。

 

–エフェクト以外に新たに身につけたい技術はありますか?

澤木:今3Dの統括責任者でもあるのですが、私はアニメーションとエフェクトがメインで、3Dは専門外。今後は3Dモーションを絡めたスキル演出や、よりリッチな3Dモデルを使った演出・エフェクトとかに挑戦してみたい。それで競合タイトルを追い抜きたいです。あと、携帯用ゲームだけではなくコンシューマー・家庭用ゲームの制作もやってみたいですね。もちろん2Dも大事なので、SpineやLive2Dなどを用いた2D表現の限界を極めることもやっていきたいです。自分の中では「一生勉強」だと思っていますから。

 

 

–では、最後に近づいていますが、大谷さんから会社の今後の展開について教えていただけますか。

大谷:まずゲームに関しては、オリジナルタイトルをしっかり成功させたいですね。本当に会社の顔となるオリジナルを一本作りIP化したい。当社としては「ダンクハーツといえばこのゲーム」というブランドを確立したいという想いが強いです。

 

–「○○といえばダンクハーツ」という感じですね。

澤木:「派手な演出といえばダンクハーツ」、でもいいんですけどね。それがきっとファミ通でのインタビューにつながっていくから(笑)

大谷:そこにこだわるねぇ(笑)。看板になるゲームを誕生させるには、ダンクハーツとしてもさらなるレベルアップが必要です。そういう意味からも、協業をさせていただく案件を多くしていきたいです。

 

–今はゲーム作りの経験値をためるタイミングということですね。では最後に、これを読んでいる人に一言ずつメッセージなどをいただければ。

大谷:ゲーム作りという仕事は大変ですが、ダンクハーツは楽しんで仕事をしてもらうことが最良で、そのために会社を楽しんでもらう雰囲気を大切にしています。また、モチベーションをいかに高めてもらうかにも配慮しています。さきほども言いましたが、会社への貢献を意識した上で高いモチベーションを保ってくれるなら、本当に遊ぶように仕事をしてくれたら良いなぁと思っています。自分が身を置く会社にいかに貢献するかを意識しながら、自分自身を成長させられる人と仕事をしたい。その気持ちがあれば、ダンクハーツは経験も年齢も関係ありませんよ。

 

–澤木さんお願いします。

澤木:ダンクハーツはボトムアップで挑戦できる会社です。実際にスタッフ一人ひとりが自分の意見を持ちつつもお互いをサポートする意識を備えています。ワクワクする仕事がたくさんある上に会社の雰囲気もアクティブ、しかもクリエイターが成長できる環境も用意されています。仕事に対して前向きに取り組める環境だと思うので、ぜひ一緒にクリエイトできることを楽しみにしています。

 

–今日は本当にありがとうございました!

一同:ありがとうございました!

 

取材・文: 中 直照

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