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ドーモ! 【器用貧乏系ディレクター】のYumenoです。
はじめましての方もそうでない方も、読みに来ていただきありがとうございます!
『【Yumeno式】4ステップではじめるゲームデザイン』後編です。いよいよ完結編です!
中編では、世の【ゲームデザイナー】が実際どのように「ゲームデザイン」に取り組んでいるのかについて、サンプル少ないながら、実例交えてお話ししました。
そして、私自身が「ゲームデザイン」を行う際の考え方や進め方を、以下の「4つのステップ」に整理しました。
後編では、それぞれのステップについて具体的に説明していきたいと思います。
目次
はじめに、今回の話はゲームデザインのことだけに限らない「普遍的な考え方」だと思っています。
それもあって、なるべくいろんな場面でも応用が利くように「目的」と「メソッド」の2項目を軸に説明しています。
とは言え本稿はゲームデザイナー向けの記事になりますので、特に「メソッド」の項目においては、なるべく具体的な手法やツールなど、すぐ使えるヒントをご紹介できればと思います。
ではいきましょう!
このステップでの一番の目的は、「ゲームデザイン」を行うための「とっかかり」を見つけることです。
例えば、クライアントや上司に「何か新しい企画を出して」と言われることもあるかと思います。ただ、だからといって闇雲に「新しい企画」を出してみても、その企画が通るケースは少ないでしょう。
なぜなら、相手が求めているのは、多くの場合は「(ヒットする)何か新しい企画」だからです。
そうなると、考えるべきは「新しさ」よりはむしろ「どうすればヒットするのか」であり、見つけるべきは「ヒットするための要素や条件」となります。
すなわち「ヒットするための仮説を立てる」ことが、「新しい企画」に繋がるわけです。
このように、表面的に見えているものの裏側や見えないところにこそ、重要な要素が隠れていることは少なくありません。そういったものを見つけるために、まず行うことが「観察」になります。
そこで何をするかというと、表題にあるように「リサーチ」です。
「なんか普通過ぎてすみません」とも思いますが、何をするにもリサーチはとても大切です。
なので「新しいことを始めるときには、まずは自分で調べる」ということを習慣づけておくと、その後のゲームデザイナー人生においてめちゃくちゃ力になりますので、大変おススメです。
なお、上で例に出したような、「新しい企画を考える」ためのリサーチを進めるにあたっては、まずは「ベンチマーク」、すなわち参考になりそうな実際にヒットしている作品を見つけるところから始めると良いと思います。
その作品がヒットしている理由が分かれば、それを基に仮説立案を進めることができます。
「ゲーム性」なのか「ビジュアル」なのかそれ以外の何かか、仮説立案のための切り口となる要素をどのように見つけるのかは、ゲームデザイナーとしての腕の見せ所でもあります。
そういった切り口を見つける際には、ゲーム開発者としての経験がモノを言うのは間違いありません。ですが、それ以外でも日常生活の中でしておくと良いことがあります。
それは、普段からゲーム業界に限らず「世の中のトレンド」に気を配っておくことです。
例えば、TVのCMや街中の広告、通勤電車の中での周りの乗客の会話の中など、「とっかかり」は世の中のいろんなところに転がっているからです。
「観察」によって「とっかかり」が掴めたら、今度はそれをさらに分析して、丸裸にしていきます。
数学の「素因数分解」のように、対象を構成する要素を洗い出し、その最小単位にまで「分解」することがこのステップでの目的となります。
対象がゲーム作品であれば、「ゲームのルールや遊び方」「面白い要素」「デザインやサウンドの特徴」など、その作品が持っている要素を出来るだけ細かく砕いて書き出していきます。
ここでは、各要素の重要性や必要性などは気にしません。とにかく、可能な限り細かな要素にまでブレイクダウンすることを重視します。
自分で何度もやっているうちに、どれくらいまで砕けば良いかという勘所が見つかるかと思いますが、それができるまではとにかく細かく砕きましょう!(後からまとめることはできるので)
やり方はいろいろありますが、ここでは参考までにステップ3との相性の良い「KJ法」をご紹介しておきます。
上記で紹介されているように、付箋やカードを使うやり方が一般的ですがそれなりに場所を必要とするので、私は普段はPower Pointの図形ツールでやってたりします。
最終的にチームに共有するための資料や企画書に落とし込むことが多いので、結果的に時間短縮にもなっています。
このステップでは、「観察」のときとは逆に、特定の対象を狭く深く見ていくことが大切になります。いわゆる「深堀り」というやつですね。
さて、「分解」によってたくさんの要素が出来上がりました。ですが、もちろんただ要素を並べただけでは役に立ちません。
そこでこのステップでは、出てきた要素をグルーピングしたり必要に応じて取捨選択していきます。これが「構築」です。
まずは、ステップ2でバラバラにした要素を、ステップ1で立てた仮説に基づいてグルーピングしていきます。
このとき、KJ法で付箋などに書き出してあると、グループごとにまとめてしまえば見た目にも直感的で、分かりやすいです。
そうしてグルーピングしていく中で、重複する要素は統合したり、デザインを行うにあたってノイズになりそうな不要な要素は捨ててしまって構いません。慣れないうちは判断が難しいので、「保留」というグループを作っておくのも良いかもしれないです。
また、当初の仮説にはマッチしない、新しいグループが出てくる可能性もあります。そちらはむしろ、自分が気付いていなかった新しい発見かもしれないので残しておきましょう。
いよいよ、最後のステップです!
ここでの目的はただ1つ、デザインを行い、その結果に名前を付ける、すなわち「定義」することです。
デザインを組み立てるにあたっては、ステップ3でグルーピングしたものを使います。
なぜなら、そこでグルーピングされた塊が、ゲームにとっての「コンセプト」であったり「セールスポイント」であったりするからです。
「コンセプト」を見出すのも難しいですが、目の前に並んだ塊の中で「全部の塊がこの下にぶら下がってる!」というものが見つかれば、それがコンセプトである可能性が高いです。
また、「セールスポイント」が複数ある場合は、その中で優先順位をつけておくことをおススメします。
例えばその後に企画書に起こすときなどにも、優先度の高いものからまとめていくことになるので。
以上が、「ゲームデザイン」に取り組むにあたって意識しておくべき「4つのステップ」です。
先にも言いましたが、この4つのステップ自体は「ゲームデザイン」でしか使えない考え方ではありません。
むしろノウハウやメソッドなども言ってしまえば「ただのツール」なので、使い方次第でどんなものにも応用できると考えています。
なぜなら、デザインを行うということはすなわち、なにがしかの課題を解決するということでもあるからです。
そういう意味で、今回のステップも
問題発見 ⇒ 問題提起 ⇒ 問題解決 ⇒ 解決手法のマニュアル化
という問題解決のためのプロセスを分解したもの、とも言えると思います。
また、今回やったステップ1や2の作業は、対象を「抽象化」していく作業でもあります。
それは例えば、目の前にある具体的な物事を観察・分解していくことで、その中から抽象的な「ノウハウ」を見つけ出すような話です。
言葉で説明すると、分かったような、分からないような感じなのですが、何か身近なもので例えられないかと「住所」に置き換えてイメージ化してみました。
いかがでしょうか?(逆に混乱させてしまったらスミマセン)
抽象度が低い(具体的な)ほど、使う場面や使い方なども明確ですが、その他の場面では使えないものになりがちです。
逆に、抽象度が高いほど、使いどころや具体的にどう役立つのか分かりにくいですが、考え方や使い方次第でどんな場面でも応用が利くようなものになります。
皆さんが、普段当たり前にやっているようなことも、試しに観察・分解してみると、思いもよらない「気づき」があるかもしれませんよ?
それでは、また!
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ゼロ年代のゲームデザイナー。コンシューマー系ゲームディベロッパーのゲームプランナーから始まり、ディレクター、プロデューサー、マネージャーなどを経験。Web・アプリサービス会社に転職後は、新規事業の立ち上げ、プロジェクトマネージャー、人材開発、プロモーション・マーケティングなど、いろいろやってきた【器用貧乏系ディレクター】。
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